パナソニック蓄電池の特徴と価格を徹底解説

Panasonic(パナソニック)の蓄電池は、家庭用蓄電池のなかでも人気を集めています。多くの家電を販売しているメーカーであるため、性能面での信頼性も高いです。
しかし、市場にはパナソニックの競合他社の蓄電池も多く流通しています。「蓄電池のメーカーはどこがいいの?」「なぜパナソニックが人気なのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
そこで本コラムでは、パナソニックの蓄電池の特徴、性能や容量、価格などを詳しく解説します。他にも、お得なキャンペーンや活用できる補助金の情報も紹介しました。
このコラムを最後まで読めば、パナソニックの蓄電池があなたの家庭に適しているかが理解できますので、ぜひ参考にしてください。
パナソニック蓄電池の特徴

会社名 | パナソニック株式会社 |
事業内容 | 家電・空室空調・食品流通・電気設備・デバイス等の開発・製造・販売 |
設立年月日 | 1935年(昭和10年)12月15日 |
対応エリア | 全国各地 |
公式サイト | https://www.panasonic.com/jp/about.html |
パナソニック株式会社は、家電や空調設備、電気設備など、幅広い分野で事業を展開しています。太陽光発電システムや蓄電池などに関しても多くの実績を持つメーカーです。
パナソニックが太陽光パネルの研究をスタートしたのは、いまから40年以上も前の1975年でした。1992年に日本で初めての住宅用太陽光発電システムの設置をおこなったのもパナソニックです。日本での太陽光発電の普及に大いに貢献しています。
高い実績と信頼により多くの家庭で選ばれているメーカーです。蓄電池も、高性能で安心感がある点や、製品種類が豊富な点、保証がしっかりしているなどの理由で人気があります。
業界初のハイブリッド型蓄電池を発売
パナソニックは、国内向け住宅用リチウムイオン蓄電池のなかで初めてハイブリッド型蓄電池を発売したメーカーです。ハイブリッド型蓄電池とは、従来2台設置する必要があったパワーコンディショナーを1台に集約した蓄電池のことをいいます。
従来の蓄電池(単機能型蓄電池)の場合、太陽光発電で生んだ電力や、蓄電池で充電・放電した電力を家庭で使える形に変換するには、それぞれ別のパワーコンディショナーが必要です。パナソニックは、太陽光発電用と蓄電池用の2つのパワーコンディショナーを一体化した「創蓄連携システム」を搭載した蓄電池を2012年6月に発売しました。
「創蓄連携システム」ならパワーコンディショナーが1台だけなのでより省スペースに設置ができます。また、電気変換によるロスが少ないため、効率的な電力活用が可能です。太陽光発電と蓄電池を新しく導入する家庭に特に重宝されています。
運転モードを変えて効率的に電力を活用できる
パナソニックの蓄電池は、発電した電力を運転モードで効率的に制御できます。運転モードは製品によっても異なりますが、例えば「創蓄連携システム」では、環境優先モード・経済優先モード・蓄電優先モードの3つの運転モードがあり、暮らしにあわせた柔軟な使い方が可能です。
「創蓄連携システム」の3つの運転モードを表にまとめました。
運転モード | 特徴 |
環境優先モード | ・電力の自給自足を目指すモード ・買電を極力控える ・余った電力は蓄電して朝方や夕方~夜に活用 |
経済優先モード | ・買電価格に着目して蓄放電をコントロール ・夜間の安い電力を購入して充電 ・余った電力は売電 ・オール電化住宅におすすめ |
蓄電優先モード | ・非常時に備えて常にフル充電の状態にするモード ・蓄電池残量が減ると太陽光からまたは買電して充電 |
このように、ライフスタイルや契約している電力会社のプランなどに合わせてモードが選べるので、電力をより効率的に活用ができます。
豊富なラインナップで幅広いニーズに対応
パナソニックの住宅用蓄電システムは、蓄電容量や特徴、機能の異なる多様な製品を取り揃えています。導入目的やライフスタイルにあった蓄電池を選ぶことができる点はメリットです。
例えば、V2H(Vehicle to Home)と連携できる高出力モデルや、蓄電容量が大きいモデル、複数の蓄電池を併設できるモデルなどがあります。また、室内に設置できるモデルも人気です。
特徴的な蓄電池として、壁掛け設置が可能なモデル「リチウムイオン蓄電盤」もあります。コンパクトでブレーカーのようなサイズ感で、室内にも自然に馴染むデザインです。蓄電容量は1kWhと小さいですが、必要最低限の備えとして活用できます。
パナソニック蓄電池の価格と保証内容

ここでは、パナソニックの蓄電池の価格帯や保証内容を紹介します。導入の判断に役立ててください。
各製品の価格帯
パナソニック蓄電池の価格は、製品タイプや容量によって異なります。主力製品と希望小売価格をまとめました。
シリーズ | 品番 | 特徴 | 蓄電容量 | 希望小売価格 (税込) |
V2H蓄電システム eneplat | LJB1367C | V2Hと連携する高出力モデル(屋内設置) | 6.7kWh | 2,090,000円 |
LJB2364C | V2H連携可能な屋外設置ユニット | 6.4kWh | 2,145,000円 | |
創蓄連携システムS+ | LJB1235 | 屋内設置が可能なコンパクトモデル | 3.5kWh | 1,144,000円 |
LJB2363 | 屋外設置の一般仕様モデル | 6.3kWh | 2,035,000円 | |
スタンドアロンタイプ | LJSF35 | コンセントから充電して非常時に備える | 3.5kWh | 1,595,000円 |
製品性能や蓄電容量により異なり、100万円台から導入できるモデルもあれば、200万円以上かかる製品もあります。家族構成と適正な蓄電池容量の目安は、1~2人暮らしで5~7kWh、3~4人家庭で8~12kWh程度です。
ただし、これらの金額には設置工事費が含まれていません。設置工事費を含めた総額は見積もりで確認しましょう。また、初期費用は施工業者によっても異なります。導入する設備によってはセット価格が適用されて安くなる場合もあるので、予算を含めて相談しましょう。
保証期間とサポート体制
パナソニックの蓄電池には、保証期間が長期にわたる製品が多い点もメリットです。蓄電池ユニットは、無償で10年間保証されます。この間、製品の不具合が発見された場合や蓄電容量が規定を下回った場合の修理が無料です。さらに、有償で保証期間を5年追加することもできます。
また、メーカー独自のサポート体制も魅力です。修理が必要になったときは、ウェブサイトから24時間いつでも申し込みできます。電話での申し込みも可能です。
加えて、パナソニックの蓄電池には「点検お知らせ」機能が搭載されているものもあります。定期的に点検サービスを利用すれば、システムの劣化や異常に気づけるため、安全性がさらに向上します。
パナソニック蓄電池に関するQ&A

コラムの終わりに、パナソニックの蓄電池に関する疑問にお答えします。他にも気になるポイントがあれば、施工業者に問い合わせて確認しましょう。
パナソニック蓄電池に活用できる補助金は?
蓄電池の購入や設置にあたっては、政府や自治体が提供する補助金を活用できます。補助金の申請によって、数十万円の節約になることもあるので、ぜひ活用しましょう。
例えば、一般社団法人環境共創イニシアチブが実施する「DR家庭用蓄電池事業」は、蓄電池の購入・設置費用のうち、最大で60万円までの補助(費用の3分の1)が受けられます。
また、国土交通省の「子育てグリーン住宅支援事業」でも、家庭用蓄電池を導入する世帯に6万4,000円の補助が交付されます。
これらの国の制度に加え、各自治体でも独自に補助金制度を展開していることがあります。補助内容や対象条件、金額などは地域によって異なるため、詳細は各市町村の公式サイトや、専門業者への確認をおすすめします。
なお、エコまるでは、蓄電池や太陽光発電に関する補助金へのご相談や申請代行にも対応します。書類作成や手続きが不安な方でもサポートしますので、導入をご検討の方はお気軽にお問い合わせください。
パナソニックは蓄電池から撤退する?
「パナソニックが蓄電池事業から撤退する」という報道を聞いたことがある方もいるかもしれません。しかし、すべての蓄電池の生産をやめるわけではなく、鉛蓄電池の生産を終了するというのが真相です。リチウムイオン蓄電池に関しては、現在も開発が積極的におこなわれています。
鉛蓄電池とは、自動車のバッテリーなどに用いられる蓄電池です。現在家庭用蓄電池には、リチウムイオン蓄電池が用いられることが一般的になりました。
かつてパナソニックは鉛蓄電池の生産をおこなっていました。しかし、昨今の鉛蓄電池の需要減少を鑑みて、リチウムイオン電池事業に注力すると公式に発表しています。
お得なキャンペーンはある?
パナソニックは、蓄電池や太陽光発電システムをお得に導入できるキャンペーンを随時開催しています。2025年4月現在では、「太陽電池モジュール『HIT』出力保証延長20+5年キャンペーン」が実施中です。
このキャンペーンでは、対象の太陽光パネルを設置している場合、指定製品の導入で、太陽光パネルの出力保証を5年無料で延長できます。指定製品はV2H蓄電システムや創蓄連携システムS+などの高性能なモデルなので、導入後のメリットも大きいです。
詳細は公式サイトや、「HIT保証延長キャンペーン事務局」にお問い合わせください。
まとめ

パナソニック蓄電池の魅力は、高い信頼性と豊富なラインナップ、安心の保証内容にあります。
パナソニックの蓄電池の初期費用は安くはありませんが、日々の電気代削減や災害時の安心、性能や保証内容を考えると、コストパフォーマンスにも優れています。また、国や自治体の補助金制度を有効活用することで、経済的負担を軽減することが可能です。
お得なキャンペーンを実施している場合もあるので、導入を検討する場合は最新情報を調べてみましょう。
エコまるでは、パナソニックを含め幅広いメーカーの蓄電池の中から、お客様のニーズにあったモデルをご提案します。太陽光発電や蓄電池の導入なら、ぜひご相談ください。