家庭用蓄電池の容量選び完全ガイド!選び方のポイントを解説

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家庭用蓄電池の容量選び完全ガイド!選び方のポイントを解説

壁に近代的な蓄電池が寄りかかっている画像

家庭用蓄電池を導入する際には、適切な容量の蓄電池を選ぶことが大切です。容量が小さすぎると、十分な電力を確保できず、停電時などいざという時に家電製品が使えないこともあり得ます。

一方で、大きすぎる容量だと、消費電力に対してオーバースペックになり費用対効果が下がる可能性があります。

このコラムでは、家庭用蓄電池の容量選びにお悩みの方に向けて、容量の目安や決め方、蓄電池の選び方などを分かりやすく解説します。

また、蓄電池の価格相場や費用対効果についてもご紹介しますので、ぜひ蓄電池を導入する際の参考にしてください。

目次

家庭用蓄電池の容量の目安と計算方法

黄色の背景に木の家とコンセント、小銭、ソーラーパネルがあるイラスト

家庭用蓄電池の適切な容量を決めるためには、現在の電気使用量を把握することが必要です。また、非常用電源として使用したい場合は、停電時に使う家電製品にどれほどの電力が必要かも調べておくと良いでしょう。

電気使用量から容量を算出する方法

必要な蓄電池の容量を決めるため、まずはご家庭の電気使用量を調べましょう。電力会社の検針票やスマートメーターで1ヶ月の電気使用量を確認しつつ、家電ごとの消費電力を計算することで必要な容量を算出します。

家電製品の消費電力は1日分をまず計算します。計算方法は、次のとおりです。

出力(W)×24時間÷1,000=電力量(kWh)

例えば、冷蔵庫が1時間あたりの消費電力が「200W」と仮定すると、200W×24時間÷1,000=4.8kWhという結果になります。この計算を各家電製品ごとに繰り返して合算し、1日の消費電力を導き出しましょう。ここから必要な容量を判断します。

ただ週末に在宅人数が増えるなど、不規則に電気使用量が増えるケースも考えられるでしょう。この不確定要素をカバーするために、計算結果に20%ほどを上乗せすることで、予期せぬ電力使用量の増加にも対応できます。

停電時の使用シナリオから容量を算出する方法

停電時に蓄電池の活用を想定する場合、具体的にどの家電製品を使用するのか想定する必要があります。

もし停電時に冷蔵庫、照明、スマートフォンの充電などを最低限動かしたい場合、各機器の消費電力を合算した消費電力に基づいて蓄電容量を設定します。

例えば冷蔵庫が約40W、照明が約30W、テレビが約100W、スマートフォンの充電が約10Wだとすると、合計で180Wの消費電力となります。これを例えば5時間使用する場合、必要な電力量は180W × 5時間 = 900Wh (0.9kWh)です。

しかし、実際の使用では機器によって消費電力が変動するため、余裕を持った容量設定が必要です。また、停電が長引く場合への備えとして、数日分の電力を蓄える計画を立てることも考慮すると良いでしょう。

太陽光発電と蓄電池をセットで導入した場合

太陽光発電システムと家庭用蓄電池をセットで導入することで、より効率的な電力利用ができるようになります。

その場合は、太陽光発電の発電量と消費量のバランスを基に容量を決めることが大切です。

太陽光発電は余剰電力を蓄電池にためることで、昼間に発電された電力を夜間に使用できるようになります。この際、蓄電容量は1日の平均余剰発電量に基づいて設定します。

例えば、1日の平均余剰発電量が10kWhであれば、10kWhを蓄えられる容量が理想的です。

ただし、発電量の変動や気象条件も考慮して、余裕を持たせた容量設定を推奨します。太陽光発電は季節や天候の影響も受けやすいため、年間の発電データを分析し、蓄電容量の最適化を図るようにしましょう。

家庭用蓄電池の容量の決め方

自然の森が背景。木の家の上に大きな白いまるがあり、wifiのマークやコンセント、家、太陽光などのアイコンが描かれている画像

家庭用蓄電池の容量を決める際は、家族構成や生活スタイル蓄電池の仕様も考慮する必要があります。

家族構成とライフスタイル

必要な電力消費量は、家族の人数やライフスタイルによっても、大きく異なります。

例えば、大家族の場合は一人当たりの消費電力が少なくても、総消費電力は高くなる傾向があります。

また、日中に外出する時間が長い家庭では、昼間に発電された電力を蓄電池にためて、その分で夜間の電力を賄えるケースもあるでしょう。

電力消費の傾向は、ご家庭によって異なるため、自身の生活パターンや電力使用状況を分析し、蓄電池の容量を決めましょう。

蓄電池の仕様や性能

蓄電池を選ぶ際は、単純な容量だけではなく、仕様や性能によっても特徴が異なるため、自宅のニーズに合った製品を選ぶことが大切です。

蓄電池の性能として、充放電サイクル数、効率、耐用年数は選ぶ際に重要な要素です。

例えば、充放電サイクル数が多い製品は長く使い続けることが可能です。また、効率の高い充放電ができる製品は、より経済的なメリットを期待できるでしょう

なお、製品仕様として「定格容量」と「実効容量」の違いを理解することも重要です。定格容量は最大蓄電量を示しますが、実際に使用可能な実効容量はそれよりも少なく設定されていることが一般的です。

実効容量を基準に選ぶことで、より現実的な電力利用計画を立てることができます。

家庭用蓄電池を選ぶときのポイント

男性の左手のひらに緑の電球のイラストが乗っている画像

家庭用蓄電池は、出力性能やサイクル数全負荷型と特定負荷型電圧などで能力が異なってきます。ここでは、家庭用蓄電池を選ぶときのポイントを詳しく解説します。

出力性能とサイクル数の確認

蓄電池の「出力性能」は、瞬間的に供給できる電力量のことで、出力性能が高ければ、複数の家電製品を同時に使用することも可能です。

例えば、エアコンや電子レンジなど消費電力の大きい家電を頻繁に使用する家庭では、高出力の蓄電池が必要になるでしょう。

サイクル数」は、蓄電池の耐用年数を示す指標で、充放電の回数が多いほど寿命が長くなることを意味します。

蓄電容量×サイクル数で計算することで、蓄電池のおおよその耐用年数を知ることができます。なお、蓄電池のサイクル数は6,000~12,000回程度が一般的です。

全負荷型と特定負荷型の違い

蓄電池には「全負荷型」と「特定負荷型」の二種類が存在します。どちらを選ぶかは、自宅の家電製品の使用状況と停電時のニーズを考慮して決めましょう。

全負荷型蓄電池は、停電時に家中のすべての電気機器に電力供給できるタイプです。

例えば、停電時でもエアコンやIHクッキングヒーターなどを普段通りに使うことができます。ただし、価格が高めの傾向があり、蓄電池容量も大きくなるため広めの設置スペースが必要です。

一方、特定負荷型蓄電池は、停電時に特定の回路と家電製品(100V)にのみ電力供給ができるタイプです。

指定された回路(コンセント)に電力を供給するため、全負荷型に比べて価格が抑えられますが、使用できる家電製品は、照明やスマートフォンの充電など最低限の電力供給のみになります。

蓄電池の電圧選び

家庭用蓄電池の電圧は100V対応と200Vの2種類が存在するため、使用する家電製品を見越して電圧を選択する必要があります。

例えば、100Vの電圧では、冷蔵庫、照明、テレビ、スマートフォンの充電など、日常的に使用する家電を使うことができます。100Vの蓄電池は、価格が比較的安価で設置スペースもコンパクトなものが多いことが特徴です。

一方で、200Vの電圧は、エアコン、IHクッキングヒーター、エコキュート(自然冷媒ヒートポンプ給湯機)などの高出力な家電にも対応しています。200V対応の蓄電池を選ぶことで、停電時にも主要な大型家電を使用することが可能となり、生活の質を維持しやすくなるでしょう。

家庭用蓄電池の価格相場と補助金

左側は電卓で数字が出るところにCOSTと書かれている。右側は太陽光パネルが赤い屋根に設置された一軒家の画像、イラスト

ここでは、家庭用蓄電池の価格相場や、長期的なコスト削減効果、補助金について解説します。

蓄電池の価格目安

家庭用蓄電池の一般的な価格相場は、次のとおりです。

家庭用蓄電池の容量価格相場
5~10kWh約125万円〜140万円
10~16kWh約140万円〜250万円

これらの価格はメーカーや仕様によって変動するため、複数の製品を比較検討することが重要です。

また、費用計算をする際は、設置工事の費用も含めた総額での比較をおこなうことで、より正確なコスト評価が可能となります。

蓄電池導入の補助金を活用する方法

家庭用蓄電池の導入には、国や地方自治体の補助金を活用することで、初期費用を抑えることが可能です。

国の補助金制度は、再生可能エネルギーの普及を目的に蓄電池単体だけではなく、太陽光発電と蓄電池のセットでの導入の場合も活用できます。

また、自治体の補助金が併用できるケースもあるので、お住まいの自治体ホームページで確認しましょう。

なお、国の補助金制度の例は、以下があげられます。

2024年までの補助金例補助金額
子育てエコホーム支援事業64,000円/戸
DR補助金1kWhにつき3.7万円(上限額60万円)
2025年2月調べ

ジャパンライフアシストでは、補助金の申請代行もおこなっているため、太陽光発電と蓄電池の導入を検討している方はお気軽にお問合せください!

※参考:エコ住宅設備の設置【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】

※参考:令和5年度補正 家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業

まとめ

夕日を背景に蓄電池を持つ手の画像

家庭用蓄電池を選ぶ際は、電気使用量や停電時の電力供給などを考慮する必要があります。

家族構成やライフスタイルに適した蓄電池の容量を選ぶことで、効率的な電力活用が可能になり電気代の削減にもつながります。

もし、すでに太陽光発電を導入している家庭の場合は、蓄電池とのバランスを考え、余剰電力を無駄なく活用できる容量を選びましょう。

蓄電池の導入を検討している方は、ぜひジャパンライフアシストにご相談ください!ご家庭にあった最適なプランをご提案します。まずは資料請求・お見積もりから!

壁に近代的な蓄電池が寄りかかっている画像

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