太陽光発電の見積り完全ガイド!相場・比較ポイント・注意点を解説

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太陽光発電の見積り完全ガイド!相場・比較ポイント・注意点を解説

手の平に小銭を持っている。背景に太陽光パネルが屋根に設置された一軒家の画像

地球環境への意識が高まる中、太陽光発電の導入を検討する家庭が増えていますしかし、検討にあたって実際に見積もりを取る際、どのようなポイントに注意すべきか、相場はどれくらいなのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

本コラムでは、太陽光発電の見積もりに関する基礎知識から、費用の目安、比較のポイント、注意点までを徹底解説します。見積もりを依頼する前に知っておくべき情報をしっかり押さえて、最適な太陽光発電システムを導入するための参考にしてください。

目次

太陽光発電の見積もりとは?基本的な流れ

電卓と太陽光パネルが乗った家の模型の画像

太陽光発電の見積もりは、導入を検討する際に欠かせないプロセスです。費用や設置方法、発電量などを、導入の判断材料にしたい要素は見積もりを通じて把握できます。

見積もりの基本的な流れは、まず業者に問い合わせ、現地調査を経て詳細な見積書を受け取るというものです。自宅の条件に合った最適なプランを提案してもらえるでしょう。

見積もりを依頼する前に必要な準備

太陽光発電の見積もりを依頼する前に、まず自分で情報を整理しておくことが重要です。具体的には、設置を考えている屋根の形状や面積、方角や日当たりの状況などを把握しておくと良いでしょう。

また、現在の電気使用量や電気料金を確認しておくことで、発電量のシミュレーションや買電電気代の節約効果の試算にも役立ちます。これらの情報を準備しておくことで、業者との打ち合わせがスムーズに進み、より適切な提案を受けることができるでしょう。

現地調査で確認されるポイント

見積もりの際には、業者が現地調査をおこない、設置場所の詳細を確認します。この際に主にチェックされるのは、屋根の材質や傾斜角度、方位、そして周辺の影になる建物や樹木の有無です。屋根サイズを実測し、図面との差も確認します。

屋根の方位や傾斜角度は発電効率に大きく影響します。影になる物があると発電量が低下しますし、屋根の実寸で太陽光パネルの枚数が決まりますので、これらのポイントは入念に確認されるでしょう。

見積書に記載される主な項目

見積書には、太陽光パネルの種類や枚数、設置工事費、付帯設備費用などが詳細に記載されます。また、システム全体の発電量のシミュレーション結果や、予想される電気代削減効果なども含まれることが一般的です。

これらの項目をしっかり確認し、自分のニーズに合っているか、費用対効果が適切かを判断することが重要です。また、不明瞭な点があれば、業者に質問して解消しておきましょう。

契約前に比較検討すべきポイント

契約を締結する前に、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。

価格だけでなく、ライフプランにあった提案内容であるかやアフターサービスの充実度、保証期間などを総合的に判断することが大切です。また、補助金申請のサポートをしてくれるかも重要でしょう。

太陽光発電の見積もり相場はいくら?費用の目安をチェック

青い背景に雲が描かれた背景。小銭が5列並んでいて左から段々高く積み上がっている。小銭の上にはドルマークが書かれていて家と電球が乗っている画像

太陽光発電システムの導入費用は、設置規模や使用する機器、設置条件などによって大きく異なります。ここでは、一般的な相場や費用の目安を確認していきましょう。

また、費用を考える際には、初期費用だけでなく、長期的なコストや利益も考慮することが重要です。費用感を把握することで、資金計画を立てやすくなります。

一般家庭向け(5kW程度まで)の価格相場

一般的な家庭向けの太陽光発電システム(5kW程度まで)の場合、太陽光発電の導入費用は、約100万円〜150万円が相場す。

ただし、設置条件や選ぶメーカー、オプションによって費用は上下する点に留意してください。最新の高効率太陽光パネルや蓄電池を併用する場合は、さらに費用がかかることがあります。

メーカー別の価格差(長州産業、オムロン、ニチコン、京セラなど)

使用する太陽光パネルのメーカーによっても価格が異なります。例えば、長州産業、オムロン、ニチコン、京セラといった国内大手メーカーの製品は、日本の環境にあわせて製造されている一方で、価格はやや高い傾向があります。

その点、海外メーカーの製品の太陽光パネルは、よりコストパフォーマンスに優れている場合があります。ただし、日本の環境に適しているかどうかは太陽光パネルにもよるため、長期的な発電効率を見据えてお得かどうかは、発電シミュレーションでしっかりと確認する必要があります。

設置工事費・オプション費用の影響

太陽光発電システムの費用にはシステム本体の料金だけでなく、設置工事費やオプション費用も含まれます特に、屋根の材質が特殊な場合や北面の屋根を逆傾斜で南面にするなどの場合は、工事費が高くなることがあるでしょう。

また、モニタリングシステムの追加など、オプションを付けると費用が増加してしまうものです。見積もりの内訳をしっかり確認し、必要なものと不要なものを明確にしましょう。

見積もり比較のポイント!価格・発電量・保証内容のチェック方法

ぼかした緑の背景に小銭が6列並んでいる。小銭の上に左から電球、蓄電池、一軒家、風力発電、ソーラーパネル、電球が乗っている画像

複数の見積もりを比較する際には、いくつかの重要なポイントをチェックする必要があります。価格だけでなく、システム性能や保証内容、業者の信頼性など、総合的に判断することが求められます。

ここでは、具体的なチェックポイントと、その確認方法について解説します。いざ見積もり時に「知らなかった!」と損をしないよう、適切な判断をするための参考にしてください。

初期費用だけでなく、長期的なコストを考慮

見積もりを比較する際、初期費用の安さだけで選ぶのは避けましょう

高品質な機器や長期保証が付いているシステムは、初期費用が高めでも長期的にはコストパフォーマンスが良い場合があります。

発電量のシミュレーションを比較

見積もりの比較では、業者が提供する発電量のシミュレーション結果も比較しましょう。設置条件や機器の性能によって発電量は異なります。発電量が多ければ、その分電気代の削減効果や売電収入が期待できるでしょう。

気象データを基にした正確なシミュレーションをおこなっているか、データの根拠を確認することも大切です。不明瞭な場合は、必ず業者に確認しましょう。

保証期間とアフターサービスの充実度

太陽光発電システムは長期にわたって使用するものです。太陽光パネルやパワーコンディショナーの保証期間などを比較し、万が一のトラブル時にしっかり対応してもらえるかを確認しましょう。

太陽光発電の保証には、一般的に「製品保証」「出力保証」の2種類があります。

製品保証は太陽光パネルや機器の不具合に対応する保証で、主に設置から10~15年です。出力保証は、一定以上の発電性能を保証するもので、実際には20~25年ほど継続する傾向にあります。2つの保証の期間は欠かさずチェックするようにしましょう。

施工業者の実績と口コミを確認

施工業者の実績や評判も重要な判断材料です。過去の設置件数や経験年数、資格の有無などを確認し、信頼できる業者かどうかを判断しましょう。

また、インターネット上の口コミを参考に実際の利用者の声を確認することも有効です。ただし、口コミには虚偽の情報や主観的な情報が含まれる可能性が高いため、信頼性に注意しつつ、多くの情報を総合的に判断するようにしましょう。

見積もりで注意すべきポイント!よくあるトラブルと対策

木のブロックが4つ横に並んでいる。ボックスには1文字づつトラブルと書かれている。ボックスの上に人形が2体と家が乗っている。

太陽光発電の見積もりや契約で発生しやすいトラブルを知っておけば、未然に防ぐことができるでしょう。よくあるトラブル事例とその対策について解説します。

追加費用が発生しやすい項目をチェック

見積もりに含まれていなかった費用が契約したあとに発生するケースがあります。たとえば、架台の費用や電気工事の追加費用、申請手数料などです。同意のない追加費用が発生していないかを確認しましょう。

提示費用が一見して安価でも、本来含まれているべき項目が含まれておらず、あとから「これも必須費用です」「あれも必須費用です」と上乗せしてくる業者も存在しています。これ以上、必須の費用はないかと確認したほうがいいでしょう。

追加費用に関するトラブルは少なくありません。見積もりの内訳を詳細に確認し、不明瞭な項目は業者に確認するようにしましょう。最初に費用項目をチェックし、「必須費用はもうない」と言質をとっておけば、あとから「あれもこれも」と上乗せされることは防げます。

見積もりの内容が不明瞭な場合の対処法

見積書の内容が曖昧であったり、専門用語が多く理解しにくい場合は、そのまま進めずに業者に説明を求めましょう。納得できるまで質問し、理解したうえで判断することが重要です。

業者には消費者に対する適切な説明責任があります。遠慮せずに質問し、納得できるまで何度も説明してもらいましょう。結果として、信頼できる業者か見極めができるはずです。

相場より極端に安い見積もりのリスク

相場よりも極端に安い見積もりには、実は注意が必要です。安価な機器を使用していたり、工事の品質が低い可能性があります。アフターサービスが不十分であったり、相見積もりで安価にみせて、あとから追加費用を請求する可能性があるからです。

相場から高すぎず低すぎない適切な価格帯で、不明点には納得できるまで丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが大切です。

契約前に確認すべき重要事項

契約を締結する前に、契約書の内容をしっかり確認しましょう。特に、解除条件や保証内容、工期などは重要です。また、口頭での説明と契約書の内容が一致しているかも確認しましょう。とにかく不安な点をひとつも残さないことです。

不明点や疑問点は必ず解消し、納得したうえで契約することがトラブル回避につながります。

太陽光発電で利用できる補助金

薄い緑の背景に電卓、電卓の上に補助金と書かれた木のブロックが乗っている画像

国や自治体の補助金制度を活用すれば、費用をおさえて太陽光発電を導入できます。ここでは、補助金の種類や活用方法について詳しく解説します。

国の補助金制度(ZEH・再エネ支援など)

国では再生可能エネルギーの普及を促進するために、補助金制度を設けています。補助金制度の例は次のとおりです。

補助金の名前補助の詳細(住宅の新築)
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業
(経済産業省・国土交通省サポート事業)
ZEH住宅新築:55万円/戸
ZEH+住宅新築:90万円/戸
ZEHまたはZEH+化に加え蓄電システム、低炭素化素材または再エネ熱利用:蓄電システム2万円/kWh(上限額20万円/台)
ZEH+に、高度エネマネ、おひさまエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ給湯機)、EV充電設備を導入:高度エネマネ定額2万円/戸等
既存戸建住宅の断熱リフォーム:補助率1/3以内(上限120万円/戸。蓄電システム、電気ヒートポンプ式給湯機等に別途補助)
子育てグリーン住宅支援事業
(国土交通省と環境省の合同事業)
GX志向型住宅:160万円/戸
長期優良住宅:80万円/戸※
ZEH水準住宅:40万円/戸※
古家の除却が伴う場合の補助額の加算額:20万円/戸

引用:環境省「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業(経済産業省・国土交通省サポート事業)

引用:国土交通省・環境省「子育てグリーン住宅支援事業

参考:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「ZEH補助金

これらの補助金は基本的に工務店や販売店、ハウスメーカーに交付されます。顧客には補助金を差し引いた工事費用が請求されるか、業者から顧客口座へ振り込むかたちで補助金のメリットが発生する仕組みとなっています。

地方自治体の補助金制度

地方自治体でも、独自の補助金制度を設けている場合があります。たとえば、東京都では次のような制度があります。

補助金の名前補助の詳細他の補助金との併用可否
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業太陽光発電:1kWあたり15万円(上限45万円)
蓄電池:1kWあたり19万円(上限95万円。蓄電池容量6.34kWh未満の場合)
国や市区町村のものは可能
東京都が提供するものは不可
東京ゼロエミ住宅20万円から最大210万円国や市区町村のものは可能
東京都が提供するものは不可

引用:東京都環境局「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

引用:東京都環境局「東京ゼロエミ住宅

補助金の詳細は都道府県や市区町村など、自治体によって異なります公式ホームページや窓口で情報収集することが大切です。利用できる補助金が分からない場合は、補助金申請を代行してくれる業者の利用も検討してみてください。

ジャパンライフアシストでは補助金申請を代行いたします。太陽光発電の導入とあわせて、ぜひご相談ください!

太陽光発電をお得に使うコツ

スーツ姿の男性がパソコンで仕事をしている周りに、再生可能エネルギーに関するアイコンが表示されている画像

コツを踏まえて利用できれば、太陽光発電はより大きなメリットをもたらしてくれます。次のコツも把握しておきましょう。

  • 売電収益を活かす
  • 卒FITを見据えて自家消費を検討するリスト

それぞれの詳細を説明します。

売電収益を活かす

太陽光発電システムで生み出した余剰電力を電力会社に売電することで、収益を得ることができます。初期費用の回収期間に役立てることもできるため、今後の資金計画に組み込んでみましょう。

FIT制度(固定価格買取制度)を利用できれば、10年間は決まった価格で電力を買い取ってもらえます。

ただしFITの終了(卒FIT)の後には注意が必要です。ただ、売電価格は年々低下しており、2012年度には1kWhあたり42円だったものが、2025年度には1kWhあたり16円にまで下がっています。卒FIT後は売電の収益をあまり期待しないほうが良いでしょう。

参考:資源エネルギー庁「買取価格・期間等(2012年度~2023年度)

参考:資源エネルギー庁「買取価格・期間等(2024年度以降)

卒FITを見据えて自家消費を検討する

売電価格の低下や卒FITを踏まえると、太陽光発電で得られた電力は自家消費に回すことも有効な選択肢です。自宅で電気を賄えるようになれば、電力会社から電気を購入する買電電気代を節約できるでしょう。

自宅で太陽光発電の電気を有効活用するためには蓄電池が欠かせません。蓄電池は電気をためておくための設備で、昼間に発電した太陽光発電の電気を、夜間や早朝に使用することができます。災害時の非常用電源としても有効です。

10年以上太陽光発電を役立てたい場合には、自家消費を見越して蓄電池の同時導入をおすすめします。

まとめ

スーツを着た女性2人が太陽光発電の導入をデスク上で検討している画像

太陽光発電の見積もりは、導入の成功を左右する最初の重要なステップです。基本的な流れや注意点、費用の相場などをしっかり理解し、複数の業者から見積もりを取得して比較検討するようにしましょう。

また、太陽光発電はどうしても初期費用がかかってしまう設備です。しかし国や自治体の補助金制度を活用すれば、経済的な負担を軽減できます。補助金制度の申請が負担に感じる場合は、代行してくれる業者を選びましょう。

ジャパンライフアシストでは、住宅での太陽光発電や蓄電池の導入サポート、補助金の申請代行をおこなっています。太陽光発電の導入を検討中の方は、ぜひジャパンライフアシストにご相談ください。

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