太陽光発電に蓄電池を後付け!対応メーカーや必要な工事を徹底解説

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太陽光発電に蓄電池を後付け!対応メーカーや必要な工事を徹底解説

再生可能エネルギーや蓄電池、太陽光発電などエコをイメージした画像

近年、再生可能エネルギーへの関心が高まっており、太陽光発電システムを導入する家庭が増えています。しかし、発電した電力を効率的に利用するためには蓄電池の活用が不可欠です。

本コラムでは、太陽光発電に蓄電池を後付けするメリットや対応メーカー、必要な工事について詳しく解説します。蓄電池の導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

目次

太陽光発電に蓄電池を後付けするメリット

手にもつ電球の中に木が生えていて、電球の周りには太陽光パネル、手と緑、エコ工場、風力発電のマークのはいったシャボン玉が取り囲んでいる画像

蓄電池を後付けすることで、太陽光発電システムの効果を最大限に活用できます。具体的なメリットをみていきましょう。

昼間の余剰電力をためて夜間に活用できる

太陽光発電は昼間に多くの電力を生み出しますが、昼間は家族が不在で電力消費が少ないこともあります。家族が家に居る夜間に昼間に発電した電気を使うためには、蓄電池が欠かせません。

蓄電池があれば、昼間に使いきれなかった余剰電力をためて、夜間や早朝に活用できるでしょう。電力の自給自足に近づき、電力会社からの購入電力量を減らすことが可能です。

買電電気代の削減ができる

蓄電池を導入すれば太陽光で発電した電力を効率的に利用でき、月々の買電電気代を大幅に削減できます。

さらに、家庭の自家消費率が向上することで、日本全体のエネルギー自給率も高まります。環境負荷の低減にもつながり、地球温暖化対策の一助となるでしょう。太陽光発電と蓄電池の導入は社会貢献にもなるのです。

停電時の非常用電源として活躍

地震や台風などの自然災害で大規模停電が発生しても、蓄電池があれば家庭内で電力を確保できます。照明や通信機器などの必要最低限の電力を賄えるのです。

災害が発生した際でも、自宅の安全が確保できる場合は避難所ではなく自宅で過ごす「在宅避難」が推奨される可能性があります。「在宅避難」ではプライバシーが守られ、避難中の安全も確保しやすくなり、さらに蓄電池があれば生活も快適にできるでしょう。

FIT(固定価格買取制度)終了後の対策になる

FIT(固定価格買取制度)が適用されている間は、太陽光発電で生み出した電力の余剰分は固定価格で買い取ってもらえます。

しかしFITでの買取期間は10年間と定められており、期間終了後(卒FIT)は買取価格が下がるため、売電収入が減少してしまうのです。

卒FIT後でも、蓄電池を導入して自家消費を増やせば、売電に頼らない電力活用が可能となります。節電という仕組みで、太陽光発電によるメリットを得られるでしょう。

蓄電池の後付けは可能?対応できるメーカーを紹介

既存の太陽光発電システムに蓄電池を後付けすることは可能です。対応している主要なメーカーやシステムの種類について解説します。

主要メーカー(長州産業、オムロン、ニチコン、京セラなど)

国内の主要メーカーである長州産業、オムロン、ニチコン、京セラなどは、既存の太陽光発電システムに対応した蓄電池を提供しています。

各メーカーで多様な容量や機能を持つ製品を提供しており、家庭のニーズにあわせて選択できるでしょう。

また、長州産業は2025年3月現在の時点で、太陽光発電・蓄電池を国内製造している唯一のメーカーです。

ハイブリッド型と単機能型の違い

蓄電池には「ハイブリッド型」と「単機能型」の2種類があります。ハイブリッド型はパワーコンディショナーが一体化しており、太陽光発電システムと蓄電池を一括で制御できます。

一方、単機能型は既存のパワーコンディショナーに接続するタイプで、後付けに適しています。ハイブリッド型より安価な傾向にあり機能もシンプルです。電池の容量が多い傾向もみられます。

既に太陽光発電を導入しているならば、単機能型の蓄電池を選ぶとよいでしょう。

既存の太陽光発電システムとの互換性を確認

蓄電池を後付けする際には、既存の太陽光発電システムとの互換性を確認することが重要です。メーカーやシステムの仕様によっては接続できない場合もあります。

不安がある場合には、専門業者に相談して適切な機種を選びましょう。ジャパンライフアシストでは住宅での太陽光発電や蓄電池の導入サポートを提供しています!

パワーコンディショナーの交換が必要な場合も

既存のパワーコンディショナーが古いモデルの場合や蓄電池との接続に対応していない場合は、交換が必要となることがあります。交換には追加の費用が発生しますが、新しいモデルならばより高い変換効率を期待できるでしょう。

また、パワーコンディショナーの交換が必要ならば、ハイブリッド型の蓄電池を選ぶのも選択肢の一つです。ハイブリッド型はパワーコンディショナーが一体化しているため、効率的な選択肢となるでしょう。

蓄電池の後付けに必要な工事と設置の流れ

机の上に、上から太陽、地球、両手、太陽光パネル、コンセントが出ている家のイラストが入っている木のブロックが積み重ねられている画像

蓄電池を後付けする際には、工事内容や設置までの手順を理解しておくことが重要です。ここでは工事と設置の流れを解説します。

現地調査と設置場所の選定

まず、専門業者が現地調査をおこない、蓄電池の設置場所や既存システムとの接続方法を確認します。設置場所は安全性やメンテナンス性を考慮して決定されます。

蓄電池は屋外設置が多い傾向にありますが、屋内設置型の蓄電池も存在します。導入予定の蓄電池ごとにサイズも異なるため、設置位置については事前にチェックしておくようにしましょう。

蓄電池を設置する場所の基礎工事

設置場所が決定したら、次にその個所の基礎工事をおこないます。単純に置くだけでは地震などで機器が倒れてしまうこともあるでしょう。

基礎工事を必要としない蓄電池は壁に立てかける仕組みで設置されます。基礎工事がおこなわれるかどうかは事前に確認してください。

蓄電池本体の設置と配線工事

設置場所が決定したら、次に蓄電池本体を設置します。基礎工事をした箇所へ設置されます。

その後におこなうのが、既存の太陽光発電システムや家庭内の分電盤へ接続する配線工事です。単機能型蓄電池はパワーコンディショナーとの接続も必要です。

システムの試運転と稼働チェック

工事完了後、蓄電池の試運転を実施します。発電・蓄電・放電が正常におこなわれるかの重要な確認です。

基本的に蓄電池は操作用の太陽光パネルやモニターが設置されているため、これを利用して初期設定や動作確認がおこなわれます。施工業者から操作説明も受けておくことも大切です。

これで蓄電池の後付け設置が完了し、運用を開始できます。

家庭用蓄電池を後付けする設置費用の相場

スーツを着た女性2人が太陽光発電の導入をデスク上で検討している画像

蓄電池の導入には初期費用がかかりますが、その相場を知ることで予算計画が立てやすくなります。具体的な費用について見ていきましょう。

蓄電池の価格帯

蓄電池の価格は容量(kWh)によって大きく変わります。一般的な家庭用蓄電池の容量は5kWhから7kWh程度で、容量が大きいほど価格も高くなります。大型のものは10kWh前後の容量を持ちますが、それだけ値段が高い点に留意が必要です。

市場価格の目安は1kWhあたり約20~30万円とされているため、蓄電池の購入価格は約100~300万円が相場となるでしょう。ただし、パワーコンディショナーを内蔵するハイブリッド型はより高価となるでしょう。

決して安価な買い物とはいえないため、購入には補助金の併用がおすすめです。

メーカーごとの価格比較

メーカーによっても価格は異なります。長州産業、オムロン、ニチコン、京セラなど大手メーカーの具体的な製品を比較してみましょう。まずは単機能型からです。

メーカー長州産業オムロンニチコン京セラ
製品名長州スマートPVマルチKPBP-AES-E1M1Enerezza EGS-LM0550
容量6.5kWh6.3kWh7.7kWh5.5kWh
価格(税込)3,121,690円~2,926,000円~1,980,000円~3,036,000円~

次に、ハイブリッド型の蓄電池の価格を比較します。

メーカー長州産業オムロンニチコン京セラ
製品名長州スマートPVマルチKPBP-AESS-E1M1Enerezza Plus EGS-MC1100
容量6.5kWh6.3kWh7.7kWh11.0kWh
価格(税込)4,838,790円~4,521,000円~2,600,000円~5,621,000円~

大手メーカーの製品は初期費用はかかりますが、性能が優れているメリットあります。価格の比較をおこなう時は長期的なコストパフォーマンスを意識することも大切です。

設置工事費用の目安

蓄電池本体の価格に加えて、設置工事費用が発生します。工事費用は平均で20万円から50万円程度ですが、詳細な工事内容や地域によって変わる点に注意してください。

パワーコンディショナーの交換が必要な場合や配線距離が長い場合など、費用が高くなる要因もあるため、事前のチェックを欠かさないようにしましょう。

蓄電池の相場は高い

紹介した項目から分かる通り、蓄電池の初期費用は高額ですしかし太陽光発電を効果的に活用することで買電電気代の削減を期待できるため、長期的な目線では支出を抑えることにつながるのです。

しかし、いくら長期的な節約になるとはいえ、数百万円を用意するのは難しいかもしれません。国や自治体の補助金を利用して初期費用を抑えることや、ローンの利用を検討してみてください。

補助金を活用してお得に蓄電池を導入する方法

薄い緑の背景に電卓、電卓の上に補助金と書かれた木のブロックが乗っている画像

蓄電池の高額な初期費用を抑える手段として、国や自治体の補助金制度の活用を検討しましょう。実際の補助金制度とその利用方法を紹介します。

国の補助金制度(環境省・経済産業省など)

環境省や経済産業省は、再生可能エネルギー普及のための補助金制度を実施しています。2025年3月現在、実施されることがわかっている補助金は次のとおりです。

補助金の名前補助の詳細公式サイト
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業
(経済産業省・国土交通省サポート事業)
ZEHまたはZEH+化に加え蓄電システム、低炭素化素材または再エネ熱利用:蓄電システム2万円/kWh
(上限額20万円/台)
既存戸建住宅の断熱リフォーム:補助率1/3以内(上限120万円/戸。蓄電システム、電気ヒートポンプ式給湯機等に別途補助)
https://www.env.go.jp/content/000248499.pdf
子育てグリーン住宅支援事業
(国土交通省と環境省の合同事業)
エコ住宅設備の設置(蓄電池):64,000円/戸https://kosodate-green.mlit.go.jp/reform/point3.html

なお、これらの補助金は業者に交付されるものです。

自治体の補助金の活用

各都道府県や市区町村でも独自の補助金制度を設けている場合があります。東京都の例を見てみましょう。

補助金の名前補助の詳細公式サイト
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業蓄電池:1kWあたり19万円(上限95万円。蓄電池容量6.34kWh未満の場合)https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/home/dannetsu-solar/
東京ゼロエミ住宅12万円/kWhhttps://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/home/tokyo_zeroemission_house/jyoseiseido

補助金同士は併用できる場合とできない場合がありますたとえば上記で紹介した東京都の例では、国・市区町村の補助金とは併用できますが、都の補助金同士は併用できません。

補助金申請の流れと注意点

補助金を受けるためには、申請期間内に必要書類を提出する必要があります。申請には見積書や契約書、製品の仕様書などが必要となるため、事前に準備しておきましょう。申請手続きは専門業者が代行してくれる場合もあります。

補助金は予算に限りがあり、先着順や抽選となる場合がある点に注意してください。また、補助金の交付決定前に設置に着手すると補助対象外となることがあるため、申請要項をよく確認しましょう。

まとめ

草で蓄電池が描かれた画像。背景は白

太陽光発電に蓄電池を後付けすることで、電力の自給自足や電気代の削減、非常時の電源確保など多くのメリットが得られます。長州産業やオムロンなどのメーカーから多様な製品が提供されているため、自身に最適なものを選びましょう。

導入にあたっては、補助金制度を活用することでコストを抑えることができます。持続可能なエネルギー利用を目指して、蓄電池の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

ジャパンライフアシストでは、ご家庭にあった太陽光発電や蓄電池の導入のご提案から、補助金の申請代行もおこなっていますので、蓄電池の後付けを検討している方は、ぜひお気軽にお問合せください。

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